伊坂幸太郎の『砂漠』(新潮文庫)を読んだ。この本を読むのは何度目だろうか。あ、でも、文庫で買い直してからは初めてだ。単行本で初めて読んだ時、これこそ伊坂作品ベスト1だ!と思ったぐらい大好きな小説なのだけど、読む度に個性的な登場人物のことが好きになって、だからこそ彼らの一人が酷い目に遭う場面を読むのが辛くてしばらく読み返さずにいた。だから久しぶりに読んだのだけど、やっぱり面白かった。
『砂漠』を読むと読みたくなるのがサン=テグジュペリの『人間の土地』(新潮文庫)。登場人物の一人、西嶋の愛読書で『砂漠』の作中で『僕が泣いているのは、自分のことやなんかじゃない!』という一文をはじめ他にも色々と引用されていて、思わず読んでみたくなるのだ。でも、読んでみると鳩麦さんの言う通り「小説としては面白いのかなあ、どうだろう」と思ったけれど。
砂漠 (新潮文庫) 人間の土地 (新潮文庫)新刊文庫メモ
3月の新刊文庫の最大の楽しみ、松岡圭祐の『探偵の鑑定1』(講談社文庫)の表紙が公開されていた。4月発売の『探偵の鑑定2』も。
内容紹介に「二大シリーズ完結・運命の終着点」とあるけれど、探偵の探偵シリーズはこの作品で完結してしまうのだろうか。気になって松岡圭祐オフィシャルサイトを見たら『「探偵の探偵」シリーズは本作をもって完結です。』とあった。そうか、これで完結してしまうのか。長く続いて欲しいと思うシリーズだったのに残念。ちなみに万能鑑定士Qシリーズは読んだことがない。
探偵の鑑定1 (講談社文庫) 探偵の鑑定2 (講談社文庫)